インタビュー

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はじめに

皆様ご存知の通り、北海道の東部地域を道東或いは東北海道と言います。 弊社はその地の小さな町、人口約23,000人の 中標津町(ナカシベツ)で1982年、地元で大型店舗小売業を営む「株式会社 東武」の旅行部門として産声をあげました。 その後、オホーツク管内の北見市に本店を移し、女満別空港・釧路空港・中標津空港発着の国内海外の主催旅行を中心として、北海道内のバスツアー、温泉宿泊プランを 積極的に販売しておりました。また、他方では全国の提携旅行会社様が販売する北海道ツアーの企画や仕入のお手伝いをさせていただいております。
弊社は2022年に創業40周年を迎えます。今後は、長年培ってきた企画力や仕入力などを駆使し、大消費圏からの誘客に取り組む覚悟でございます。
私の祖先は茨城県結城市からの入植者です。北海道民の開拓者精神で、たくさんのお客様に広大で美しい東北海道を満喫いただけるよう懸命に情報発信を行い、観光資源の価値を高めてまいります。何卒宜しくお願い申し上げます。

Q.東北海道トラベルはどんな会社ですか?

ひとことで言うと厳格な会社だと思います。
入社して30年になりますが様々な場面を通じて強く感じているのは、私たちの仕事は人の命を預かる業務であるということです。 厳しく聞こえるかもしれませんが、観光というのは旅行者がその土地の“光を観る”という、言わば非日常を提供するわけです。 存分に楽しんでいただく商品を提供するのは当然のことですが、その楽しさゆえに、現実感を多少忘れがちになるものです。 ですから、常に安心・安全を確保しなければ大きな事故につながります。 こういった意味でも旅行会社は厳格でなければならないというのが私の考えです。
感動を与えられる旅行の根底には常に、安心・安全を確保できる緻密な計画と旅程管理が存在することが重要です。 このノウハウは、養護学校、支援学校、福祉団体などのバリアフリーツアーにも活かされています。

Q.東北海道トラベルの今後の展開について教えてください。

ご承知の通り、ローカル市場において余暇という限定された商業分野は特に規模が小さいです。 弊社はその中の旅行という分野においてエンドユーザーに対して有益な「小さなサービス」を徹底的に提供しつづけてまいりました。 その結果、40年の長きにわたり地域に受け入れられてきたと思います。
小さなサービスとは、個人旅行のプランニング、JR券や航空券の発券、宿泊プランの提供、オーダーメイドでの旅行手配などです。
紙の分厚いパンフレット商品は近年消費者に受け入れられていなく、旅行市場はOTAを中心とする予約システムに凌駕されています。 これからはリアル店舗でもエアー・ホテルなどのパーツ毎にその日最安レートを集めリアルタイムで予約発券できるシステムが必要です。
弊社では楽天トラベル・Agoda・Expedia・hotels.comといったOTAのレートと空室が接続されたシステムや国内海外のLCCをリアルタイムで予約発券できるシステムを導入し、 パソコンやスマホ操作が苦手なお客様も良い旅をより安くご利用いただけるようしました。 今後はデジタルマーケティング諸活動を行う部署を設置し大消費圏からの誘客を促進します。 地域においても新たなサービスを提供する準備をしていますが、詳細についてはまだ明かせません。

Q.これからの旅行会社に必要なことは何でしょうか?

リアル店舗に求められるのは知識と知恵そして企画力だと私は思います。
バブル経済の末期までは、行程のないフリープランが市場に受け入れられると意見する旅行関係者が多数でしたが、弊社は行程のある企画旅行はなくなることはないという認識で その企画力を向上させてきました。バブル経済の終焉はIT革命によりそのスピードを速めたわけですが、結果、フリープランはダイナミックプライシング型のweb商品として形を変えました。 他方、日本は2007年に高齢化率が21%を超え、超高齢社会に突入しました。
2020年9月の総務省の統計によると我が国における65歳以上の高齢者数は3600万人を超え、総人口に占める割合は28.7%となり、過去最高を更新しました。 市場における旅行ニーズも確実に変化し、市場ニーズを察知した企画が私たちに求められるでしょう。 超高齢社会にとって特に重要視される旅行は、企画力を必要とする添乗員同行型の国内海外ツアー、バリアフリーツアー、 仕入力が試される地域の宿泊プランや手軽にご参加いただける地域観光バスツアーなどのマイクロツーリズムです。 また、高齢者も参加しやすい旅行には添乗員の責務が大きく、介護支援専門員の助けも必要になるでしょう。

Q.東北海道トラベルで働くことの魅力は何だと思いますか?

正直なところを言うとわかりません。
大手旅行会社との違いは、旅行における起承転結すべてに携われることでしょうか。自分で企画したものを仕入し、造成し、販売し、添乗へ行きお楽しみいただく。 充実する反面、実際に添乗をした場合はお客様の表情をじかに見るのでプレッシャーも掛かります。お客様にお喜びいただくことが好きな方にとっては働き甲斐があると思いますが、 私たちは常に黒子であり続ける必要があります。輝くのは旅行を楽しむお客様です。
自分自身には、地域において20年先、30年先も旅行商品を提供し続ける使命感みたいなものはあります。

Q.適している人材、または求める人物像は?

多くの旅行会社が嫌う細かなサービスの提供はファンを増やし、個の小規模なニーズの積み重ねが大きな売上になります。 このような旅行は、企業の団体やインセンティブツアーのように地政学的な要因で蒸発するものではありません。 この細やかな旅行サービス提供は本当に手間のかかる作業です。それを理解して働いてくれる人ならば、必ず人を喜ばすことが出来る人です。 諦めず挑戦を続けてくれるならば、私たちは必ずあなたの才能を見つけ出し、成長する手助けをします。時には叱るでしょう、時にはやり直しにもなるでしょう。
しかし、それはあなたがお客様に愛されるためです。お客様に愛されたとき本当に仕事の楽しみがわかるのではないでしょうか。

スタッフ対談
「ハートフルツアーのこれから」

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- 仕事内容について -

「旅行の仕事のすべてが詰まった会社」「最終目的はお客様の喜ぶ顔」

鈴木 :私は主に旅行企画・仕入れの仕事を担当しています。 自社で企画から催行まで行うツアーや、ご依頼頂いた学校などの修学旅行の行程を企画していきます。考えたからといってすぐにOKが出るわけではなく、 より喜んでもらえる行程にするためにリテイクを重ねていきます。
行程ができたら、訪れる施設やホテルの仕入れを行います。 どんなに良いホテルや施設を選んでも、高すぎるツアーはお客様に予約してもらえませんし、安さだけを重視しても、行程の中で不満があればまた予約していただくことはできません。 良い仕入れができたツアーは、お客様に楽しんでいただけるのはもちろん、送客した施設にも喜んでいただけます。今まで地道にホテルの担当の方とお話をしてきた中で、「ハートフルツアー」の名前を 覚えていただけるととても嬉しいですし、それを続けてきたことで、仕入れ網が広がっていって、自分の仕事が会社の財産になっていると思うと感慨深いです。

遠藤 :ツアーが発売になったらカウンターでの販売、催行が決まれば、当日はスタッフが添乗員としてツアーに同行します。 私は添乗員としてツアーに同行することが多くありますが、添乗ではまず「安全第一」を心がけています。段差1つでもお客様に声掛けを行って、 楽しい旅行として行程を遂行できるように注意しています。それに加えて、どれだけ「非日常」を楽しんでもらえるかは意識しています。 お客様は、久しぶりに行く旅行だったり、親御さんへのプレゼントとしてツアーを選んでいただいていたり、それぞれ色々な想いでツアーに参加されています。  例えばツアー中は、車窓からの景色のご案内をしたり、普段目にしている景色でもいつもとは違う「非日常」を演出し、特別な思い出にになるような+αの心遣いをするようにしています。  商品が良いことはもちろん大切ですが、「ハートフルツアーのツアーに参加して良かった!」と思っていただくには、予約から当日の添乗まで、それぞれ細やかな対応が必要になると思います。

鈴木 :ツアーひとつ取っても、企画するスタッフがいて、販売するスタッフがお客様に声をかけて予約を集めて、添乗で行程をサポートしてくれるスタッフがいて、 決して1人だけでは完成しないのがハートフルツアーの仕事だと思います。企画や仕入れを行っている身としては、 添乗に行ったスタッフから、お客様が喜んでいたとか、宿泊したホテルが素晴らしかったとか、利用したバス会社さんがとても良い対応でしたとか、 そんな報告をもらえたときは嬉しく思います。

川村 :ツアーを販売するためのパンフレットの作成や、ホームページなどwebコンテンツの掲載もすべて自社の商品は自社で行っていますね。 旅行の仕事の最初から最後まで、それぞれのスタッフが専門分野で分担して行っているのがハートフルツアーでの仕事の特色かなと思います。 それぞれ共通するのは、お客様の笑顔が最終目的というところでしょうか。

- ハートフルツアーのこれからについて -

「大消費圏から道東へ」「新システムの活用」

遠藤 :これまでのようにツアーや自社商品、オーダーメイドのご提案で地域のお客様を喜ばせたいという気持ちはそのまま、現在はLCCのPeachが自社で予約できるように なり、宿泊もリアルタイムで安く予約できるシステムを導入したりと、新しい手法を取り入れて運用中です。

鈴木 :販売の方法が広がったことで、これからは道外から道東に来ていただくことや、ご自分でインターネットでの手配が難しい世代のお客様にもっと安い料金で 旅行を提供することができるようになりますね。

遠藤 :新しいシステムの導入でできることが広がって、カウンターでの提案力はより一層重要になって来ると思います。新システムを活かせるのは店舗のスタッフ次第で、 いくらツールが良くて便利でも、それを使いこなせないと意味がなくなってしまいます。 これからは、WEBを活用して発信していく力と、お客様に親身になって最適な提案ができる提案力を持ったカウンタースタッフが必要になってきます。

川村 :ツールの使い方に提案力、全て最初からわかっている人はいません。研修やスタッフ間の情報共有で方法はひとつずつ覚えていけますし、 わからないことは都度教えてもらえる環境です。業務を覚えていく中で、自分がどんなことに向いているか見つかったり、見つけてもらって仕事を任せてもらえる こともあります。先ほどの仕事内容の話にもつながりますが、自分ができることを見つけていけるだけの仕事の幅があるのがハートフルツアーだと思います。

鈴木 :向いているのは、諦めずチャレンジできる向上心のある方でしょうか。例えばツアーを造るにしても、何度でも作り直して良い商品をお客様に 届けたいという気持ちが向上心につながるかなと思っています。私がそうですが、旅行の仕事が好きであれば、そこをクリアするのは難しくないかもしれませんね。

遠藤 :そうですね。お客様の数だけ旅行がありますので、お客様の気持ちになって、お客様の喜んでいる顔を想像しながら企画提案をする。すべては笑顔のためですね。

川村 : コンセプトの「人を喜ばせる」ことに最終的にはつながりますね。 持っている力は人それぞれで、入社してからの活躍の仕方はそれぞれ違ってくるはずです。自分自身がハートフルツアーのどんな強みになることができるか、 ぜひ想像してみてください。